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高専から東北大編入試験に合格しました(平成29年度編入)

初めまして。高専から編入試験を受けて東北大に合格しまして、生活が落ち着いたので体験記を書きました。参考にしていただければ幸いです。

 

成績類

TOEICは730点で提出しました。

高専での成績で専門科目の評価点が付きますが、専門科目36教科ある中3教科が優(80点以上)ではなかったので、不安でした。

 

 

受験校の選択について

4年の9月終わりぐらいに決めたと思います。いわゆる滑り止めについては、結構悩みました。併願校を選ぶうえで、まず編入事情をよく知る人から旧帝大東工大の中で2つ以上受けるのはよくないと言われていました。その理由は、旧帝大東工大の中で2つ以上受けるのは、それぞれの傾向に合わせて勉強しないといけないので、勉強時間が足りなくなるといった理由でした。そのため、滑り止め候補として、旧帝大を除きました。また、滑り止め校のために専門科目やTOEICではない英語の試験対策をしたくなかったので、千葉大と筑波大が候補にあがりました。初めは、千葉大と筑波大の両方を受けるつもりだったのですが、筑波大の数学が思いのほか難しかったので、受けないことにしました。千葉大を滑り止めにした形になりますが、滑り止めで滑ってしまいました(笑)。言いわけですが、倍率がとても高かったです。

僕の意見を言うと、旧帝大東工大の中で2つ以上受けることもありだと思います。大学によって出題傾向があるとはいえ、過去問だけでは出ることが読めないような予想外な部分からも出題されることがあります。そういった時に別の大学に向けて勉強していたから解けるなんてことがあるからです。結局、広く勉強しといた方が有利です。最も僕は、旧帝大東工大の中で2つ以上受けるということをしていないので、そのしんどさがよく分かりません。他の人の話を参考にしてください。思っていた以上にそういう人はいるようです。

また、僕は第一志望と滑り止め(?)がはっきりしていましたが、旧帝大東工大の中で3つ受けてどっか受かればそこに行こうみたいな考え方の人もいました。

 

 

勉強計画

編入試験を意識して勉強を始めたのが4年の夏休み開始ぐらいからでしたが、9月に留学に行っていた関係もありあまり勉強を進められませんでした。10月も行事等で忙しくて、本当の意味で受験勉強を始めたのは、11月からだった気がします。受験勉強を始めた当初は、1日何時間勉強という風に決めて勉強しようと思いましたが、結局、調子の波があって勉強時間が少なくなる日も多かったように思います。僕の場合は基本的に1日8時間以上勉強しませんでした。7時間をめどに毎日取り組むぐらいがベストでした。人によってこれは異なると思います。結局、自分のペースでやるのが一番です。TOEICは、4年の春から意識してやり始めました。4年生の5月に570、11月に650、1月に730といった感じで着々と伸ばしていきました。もう少し早い段階で高い点数を取っていたら、数学・物理・化学の勉強時間が長く取れてより楽に東北大に合格できたのではないかと思います。TOEIC対策は早めにやることをおすすめします。

 

 

東北大の傾向

全体的にどの教科も難問という難問は少ないように思います。基本的な問題で落とさないのが非常に大事です。基本を固めましょう。

数学

他の旧帝大と比べると基本的な問題が多いので、簡単だと思います。僕は数学が苦手なので、数・物・化の中で一番不安でしたが。過去問を見ると問題の難易度にムラがあります。僕が受けた年は、易しくも難しくもなく普通な年だったと思います。傾向として、基本的な線形代数微分積分を図形に応用する問題や数列が出ています。数列では、三項間漸化式や数学的帰納法をよく出します。また、高校数学の範囲(編入数学徹底研究や編入数学過去問特訓などに類題がない範囲)からもちらほら出ます。過去問で出ているような高校数学の問題を押さえるとある程度取れると思いますが、平成28年度のlogの問題や僕が受けた年の最後の大問の最後の問題あたりで数列が有限の値に収束することを示す問題が出ており、これまでの過去問の傾向と少し外れているのと思うので、過去問以外の高校数学も全体的に軽く対策する必要はあるのではないかと思います。しかし、高校数学の問題はレパートリーが多いと思いますし、勉強時間に対する点数効果の期待が小さいかもしれないので他の分野との兼ね合いを考えましょう。ちなみに僕の年で出た数列が有限の値に収束することを示す問題は、高校数学の対策を意識してやっていた大学編入のための数学問題集に似たような問題(大問56あたり)があったので、解くことができました。

 

物理

 傾向として、大問1は力学、大問2は電磁気学、大問3は波動か熱が出題されています。

 力学と電磁気学は基本的な問題ばかりです。高専の授業の復習で大部分は解けるようになっていました。時間がある方は高校物理の問題もやっておけば怖いものなしだと思います。

波動と熱はどんな問題が出るか読めません。あまり傾向がないように思います。記述問題対策に高校物理の教科書を読み込んでおくといいかもしれません。波動は問題集で練習しておきましょう。熱はこれまで通りなら、誘導するような問題になっているので、予備知識や問題演習はあまり必要ないのではと思います。

 

化学

傾向として、大問1は理論化学、大問2は無機化学、大問3は有機化学が出題されています。

基本的には高校化学がメインとなっています。たまに大学化学からも出題されますが、捨てていいレベルだと思い大学化学は勉強しておりませんでした。ですが、僕が受けた年は大学化学の問題の数が例年より多くありました。東北大は東工大(大学化学まで試験に出る)の滑り止めに使う人がちらほらいるときくので、大学化学までやっていると安心だと思います。しかし、いざやるとなると時間がかかると思うので他の分野の進捗と相談してください。確証はありませんが、これから大きく傾向が変わらなければ、高校化学だけで合格ラインには到達するとも思っています。

また、基本的に暗記じゃなくて基本の計算問題など理解を重視するような問題が多いです。しかし、僕の年は、これまでより暗記していないと解けない問題が多かったように思います。主に大問2で、暗記していないと解けない問題があったように思います。化学反応式を暗記していないと後に続く計算問題が解けない問題形式もあったので厄介でした。金属元素と酸化力のある酸(希硝酸、濃硝酸、熱濃硫酸)との化学反応式は平成28・29年度で出ているので、押さえた方がいいと思います。

 あと、これまでは高分子化学がでたことがなかったのですが、僕の年は出題されました。僕は授業で高分子化学を習ったことがなく自分で勉強していなかったので、あまり取れませんでした。習った有機化学の部分で推測して解答した部分が合っていたようなのでよかったです。高分子化学も勉強するようにしましょう。

 

 

参考書

参考書には人によって合うか合わないかがあると思うので、取り組んでみて合わないと感じたらすぐに別の方法を考えるようにした方がいいと思います。

 

数学

解法を理解して、同じ問題を繰り返しやることが大事だと思います。

 

[編入数学徹底研究] 聖文新社 桜井 基晴  (著)

 編入数学の基礎固めにぴったりの参考書です。はじめに取り掛かるのにぴったりです。例題として取り上げられている部分を読んで類題を解くと基本的に似たような問題はすぐに解けるようになると思います。あまり数学の練度が高くない状態でも、解法が身に付きやすいです。解説も行き届いています。東北大の数学は基本的な問題が多いので、この問題集の例題と類題を全部解けるようになると大方取れるようになると思います。自分はこの本の例題と類題をメインで何度も解き直すようにしていました。章末問題は難しい問題がちらほらあって東北大の数学のレベルを超えているような問題が多い気もします。

 

[編入数学過去問特訓]  聖文新社 桜井 基晴  (著)

 編入数学徹底研究をやり終えたらより難しい問題を解くためにこの本で勉強する方も多いようです。自分は、東北大は難しい問題はあまり出ないので、C問題にはあまり手を付けず、線形代数微分方程式以外のA問題とB問題をやりました。

 

[大学編入のための数学問題集]  大日本図書 碓氷 久 (著)

 上の2冊より高校数学の範囲も少しカバーしている印象を受けます。こちらの本も解説がしっかりしています。解説のページにポイントがまとめてあり勉強しやすかったです。線形代数微分方程式以外のA問題と必要性を感じたB問題を解きました。

 

[編入数学徹底演習] 森北出版 林 義実 (著), 小谷 泰介 (著)

 解説が詳しくないことや答えに誤植が多いことなどをきいていたので、ほとんどやっていないです。一応、編入数学ではこの本が定番と言われているらしく、この本をメインでやっている人も多いようですが。

 

[線形代数 キャンパスゼミ]  マセマ 馬場 敬之  (著)

 線形代数についての読み物です。線形代数の理論をまったく理解していなくて購入しました。正直あまり合わなかったです。もうちょい僕にとって分かりやすい本があったように思います。そもそも東北大の線形代数の過去問は基本計算のみで済むこともあって、理論をあまり理解する必要がないかもしれません。

 

 

物理

物理も解法を理解して、同じ問題を繰り返しやることが大事だと思います。数学より出題のパターンが少ないので、点数をあげやすいように思います。また、編入レベルの問題を集めた参考書があまりないので、他の旧帝大の過去問を解いて練習することもありだと思います。

 

力学

高専の授業の復習をしました。気になるところだけ軽く演習力学(サイエンス社 今井 功  高見 穎郎  高木 隆司  吉沢 徴 下村 裕)で補いました。高校物理の問題集にも取り組むとより安心できると思います。

 

電磁気学

5年になる春休みに、電磁気学演習(サイエンス社 山村 泰道  (著), 北川 盈雄  (著))を始めて1周しましたがあまり身につかなかったように思います。あまり解法が頭に入りませんでした。相性が合わなかったので、5年の授業の復習をメインにしました。また、大学1・2年生のためのすぐわかる演習物理(東京図書 前田 和貞  (著))の東北大の過去問に似たような問題にも取り組みました。

 

波動

 物理のエッセンス 力学・波動(河合出版 浜島 清利  (著))の波動の範囲だけをメインでやりました。解説が分かりやすいです。さらっと終えることができます。記述問題対策に高校物理の教科書も読んでいました。

 

 記述問題対策に高校物理の教科書を読みました。基礎物理学演習Ⅰ(サイエンス社 永田 一清)の例題を読んだりもしました。あまり勉強しても点数につながらないと思いあんまり取り組んでいません。

 

 

化学

高専の化学の先生に勉強の進め方をききながら取り組みました。「教科書を何度も読み込む→過去問の傾向を把握する→基本的な例題に取り組む、出そうなところを暗記する」といった手順で勉強しました。基本的な例題については、教科書に準拠した問題集(僕はセンサー化学Ⅰ+Ⅱを使いました。リードαとかでも似たような感じだと思います)の問題と解説が一緒に配置されているような部分(例題の部分)だけを取り組みました。基本問題だけに集中して押さえるためです。異性体の決定や電気分解は、「橋爪のこれだけで合格!」シリーズでわかりやすくやりやすい方法が載っていたのでそちらを参考にしました。「橋爪のこれだけで合格!」シリーズは少し難易度が高い問題が多く、この本の全部の範囲を一周しようというようには思いませんでした。

先生には、「高校生の大学受験向けの勉強をしてはならない。」と言われていました。やみくもに全範囲を勉強するのではなく優先度を考えて勉強すべきだということです。東北大でいえば、有機化合物の製法や無機化学の金属イオンの分離などはあまり出たことはなくて優先度は低いと思います。そういったあまり出たことがなくて優先度の低いところは、他の受験者も勉強していなくて、もし出たとしても周りも取れないだろうし取れなくて仕方がないという考えです。

化学一問一答(ナガセ 橋爪 健作  (著))を軽く読んだりもしました。そこまで時間をかけませんでしたが。理解の浅そうな単元だけをやりました。各単元の要点を別の観点から繰り返し出題する形になっており、要点の理解が深まります。

あと、旺文社の大学受験Doシリーズの鎌田の理論化学の講義・鎌田の有機化学の講義・福間の無機化学の講義を使っている人もちらほらいました。僕は使っていませんが、ちらっと見た感じよさそうな本だと思いました。このシリーズをメインにして取り組んでもいいかもしれません。

化学の勉強の仕方については、「はたしてこのやり方で合っているのか」と終始不安でした。他の人の体験談なども参考にしてください。僕は、教科書を読み込んで内容を理解し基本的な例題を解いて基本を固めるのが重要だと思います。といっても教科書はまとまっていないので暗記の際には不便なので問題集のまとめのページを使いましょう。化学をあまり専門としてない人はとにかくじっくり時間をかけて基礎固めした方がいいと思います。教科書の内容が理解できないところは、別の本で読んだりネットで検索して関連するサイトを見たりをしましょう。別の文章を読むとすんなり理解できることがあります。

 

 

「橋爪のこれだけで合格!」シリーズ 旺文社 橋爪健作  (著)

  • 橋爪のこれだけで合格!理論化学25題 改訂版 
  • 橋爪のこれだけで合格!有機化学25題 改訂版
  • 橋爪のこれだけで合格!無機化学15題 改訂版

 

 

試験の出来

数学7割、物理9割、化学7割ぐらいと思います。想定外ところでミスをしていてもうちょい低いかもしれませんが。数・物・化の3つで7割取れていたら安心できるのではないかと思います。

 

 

面接

僕が面接室で聞かれた内容は、

 

  • 志望動機
  • 大学でどんな部活・サークルに入りたいか
  • 高専時代にしていた部活動とその部活動での役割
  • なぜ高校ではなく高専に進学したか
  • 英語は得意か

 

卒研についての質問は、会話形式の方が書きやすかったので、以下に会話形式に書きます。

 

面接官「卒業研究はどのようなものをしていますか?」

僕「(卒業研究の内容を話す)」

面接官「現状どこまで進みましたか?」

僕「(現状やっていた実験内容を話す)」

面接官「実験結果を教えてください。」

僕「(実験結果を話す)」  ←面接を受けた時に、実験条件や実験で求まった数値があやふやになっていたため言葉に詰まってしまいました。             

 

 一緒に受けた友達は、筆記試験の出来をきかれたそうです。

面接について一度は担任の先生などに練習させてもらった方がいいと思います。

 

 

その他

 勉強時間を記録するSNSのStudyPlusを使っていました。時間を記録することは、継続的に物事を取り組むやる気につながると思います。また、このSNSで他の受験生が使っている参考書などを見ることができるので参考になると思います。僕はこのSNSで知り合った他の東北大受験生と過去問の答えの共有をしました。